にっぽん!番付大賞
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Part1 <自転車天国・大阪に珍現象を見た!>
様々なデータから知られざる日本の現状を探る『にっぽん!番付大賞』は、今年からスタートした新企画。
最初の番付大賞は、大阪のあるデータに注目!
それは…「自転車保有率日本一」というもの。大阪の町を歩いてみると…確かに自転車が多い。
歩道だけでなく、車道にまではみ出した無数の自転車、まさにデータを裏付ける光景である。
大阪では繁華街の一流百貨店前にも大量の自転車が…聞けば、大阪のご婦人たちにとっては、「自転車でデパートへは、当たり前のこと」だとか。
さらに!大阪では、ハンドルに不思議なモノを取り付けている自転車が、あちこちに…。
それは、傘を固定するアイディア商品で、その名も「さすべえ」という秘密兵器。
これさえあれば、雨の日でも濡れることなく、しかも安全運転ができるとあって、ご婦人たちの間では大人気!
「さすべえ」は、もともと愛知県の生活用品メーカーが開発したのだが、中京地区ではほとんど売れないが、大阪で大ヒット!
20年前に、保険外交員のおばさんが「さすべえ」を使ったのをキッカケに、口コミで広がり、大阪の“ママチャリ”には欠かせない商品となったという。
「こんな便利なもんありません」「かっこ悪くても安全ならええやん」という大阪に対し、東京では……。
「ダサイ」「要りません。雨の日は自転車に乗りませんから…」と冷ややかな反応。
しかし、見た目より実用性を重視する合理的精神の大阪では、今日も「さすべえ」付きのママチャリが、街中を疾走している。


Part2 <鹿児島・うなぎ登り繁盛記>
続いてのデータは、鹿児島の「うなぎ養殖収獲量日本一!」
うなぎの産地というと…静岡県!と思う方が多いのだが、実は全国4位(9%)
1位は鹿児島でシェア39%を占める巨大産地だったのだ。しかし、なぜか知名度は今ひとつ。
ところが最近、日本一の産地として注目されるようになったという…。
その謎を探るべく、県内最大の産地、大隅半島へ!
年間3千トンを生産する有明町は、“うなぎ銀座”と呼ばれるほど、養殖池がたくさんある。
7年前にうなぎの養殖事業に参入したという水産会社では、年間1千トンものうなぎを養殖している。
巨大なビニールハウスの中の養殖池には3万匹のうなぎが…。アジなどを原料にした魚粉のエサで15ヶ月ほど育てて、蒲焼などの加工品にしてから全国へ出荷している。
なぜなら、蒲焼などの製品にすると、産地の名前を付けて出荷できるので、鹿児島ブランドを全国に広めることができるのだ。
さらに、うなぎの産地日本一には、秘密があった!
大隅地区は、昭和30年代まで“うなぎ銀座”ならぬ“デンプン銀座”と呼ばれ、サツマイモからデンプンの製造が盛んだった。

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しかし、安い輸入品におされて衰退。そんな時、デンプン工場の水槽を転用し、近くの海で捕れるシラスウナギを使った事業に着目。
この、大隅地区には、うなぎの養殖に最適といわれる弱酸性の地下水が豊富に湧き出しているのだ。
そして、最も有効だったのが技術革新。この地区の養殖場は、うなぎを送る「フィッシュポンプ」という装置を完備。
かつては地引網風にうなぎを集め運んでいた重労働から従業員は開放され、コストの削減にも成功したという。
“大隅方式”と呼ばれる「フィッシュポンプ」を開発したのが、楠田茂男さん。
ある業者は「楠田さんのおかげで、ずぶの素人でも養殖業で成功することができるようになりました」
まさに“大隅方式”は“楠田方式”。こうした養殖のノウハウで生産性が向上し、日本一に!
食品業界の相次ぐ不祥事やBSE問題などから生産地表示が義務化されたことで、“隠れ日本一”だった鹿児島産うなぎが、表舞台に踊り出たという。
まさに、うなぎ登りの番付大賞でした!



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